最近、注目されるような勢いのあるWebマーケティングの会社にはどんな会社があるんだろう。それぞれの特徴や違いとかも知っておきたいなあ。
近年のインターネット技術の進展に伴い、注目の高まっているWebマーケティング業界。
群雄割拠のなか、最近はどのような会社が注目を集めているのか気になるという方も多いと思います。Webマーケティングの会社といっても扱う商材も会社によってさまざまですし、無形商材を扱うという企業も多く存在します。そのため、なかなか会社ごとのサービスの違いや特徴がわかりにくい部分もあります。
そこで今回は、2021年に注目を集めているWebマーケティング関連の企業と、それぞれの特徴をわかりやすく紹介していきたいと思います。ぜひ参考にしてみてください。
WEBマーケティング会社の主な業務内容
「Webマーケティング」と一括りに言っても、その業務内容多岐に渡ります。ここではまず、Webマーケティング会社がどのような事業やサービスを展開しているのかを見ておきましょう。
1. SEO対策
SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とは、Googleなどの検索エンジンでより上位に自社サイトを表示することができるようにWebサイトを構築・調整することです。
今の時代はインターネット上だけで情報収集から意思決定までをも完結することができる時代です。ある企業がいくら品質の良いモノやサービスを作っていたとしても、それが一般の消費者や企業の担当者に知られなければ、残念ながらそれがたくさん売れるということはありません。すなわち、Google検索での上位表示の獲得が売上拡大に直結するようになってきているのです。
企業のモノやサービスの認知拡大のための施策の1つとして、Webマーケティング会社では企業のSEO対策の支援を行っています。SEO対策の支援については会社独自の分析ツールなどを開発・提供している会社もあります。
2. WEB広告の運用
Webサイトへのユーザー流入数を増やすためにWEB広告の運用支援を行っています。特に、リスティング広告と呼ばれる、検索エンジンの検索結果ページに掲載されるタイプの広告を運用するという会社が多いです。
リスティング広告は、ユーザーのサイトの閲覧状況や検索キーワードにマッチした広告が表示されるため、購買意欲の高いユーザーを効率よくWebサイトへ集客することができます。その一方で、リスティング広告で高い成果を出すためには、データを的確に分析する能力や、細かくPDCAを回すスキル、適切な予算管理など幅広いノウハウや経験が必要になってきます。
Webマーケティングの会社では、ノウハウや経験のない一般企業の担当者に代わって、このような取り組みをサポートしています。決められた予算内で、いかに費用対効果を高めることができるかが重要なポイントになってきます。
3. アクセス解析
検索エンジンやWeb広告から集客できたユーザーが、どのような検索キーワードでサイトにたどり着いたのかを分析したり、サイト内でどのような行動を取っているのかを分析したりすることで、より成果の出やすいWebサイトになるように改善策を考えていきます。
サイトへのアクセス数などの日々の変化が大きい要因に対して、仮説立てや検証を繰り返し、改善していくというPDCAサイクルを素早く回していくことが求められます。
アクセス解析についても、会社によっては独自のプロダクトを開発・提供しているケースもあります。
4. LPO(ランディングページ最適化)
LPO(Landing Page Optimization)とは、ユーザーに対して購買や問い合わせなどを訴求するランディングページを最適化することです。つまり、より購買や資料請求などの問い合わせなどが多く発生するようなランディングページへと修正する作業のことを言います。
具体的には、リンクメニューや検索機能を充実させて、目的のページへとすぐにたどり着けるようにすることで、ランディングページからの離脱率の減少や、CVR(※)の向上を図る施策を講じていきます。
ランディングページのデザインや訴求内容を少し変えるだけでもCVRが変化し、企業の売り上げにも大きな影響を与えるため、あらゆる企業からのニーズが高い領域でもあります。
(※)「Conversion Rate」の略で、意図した購入や資料請求などにどれぐらい至っているかを示す指標のこと。
5. SNSの運用
近年はYouTubeやTwitter、Instagram、TikTokなどの各種SNSを活用して、ブランド認知の拡大やファンの獲得に力を入れる企業も増えてきています。
競合が多いなかで、SNSで成果をあげるためには緻密な計算や戦略が必要になってきますし、規模の小さな会社ではSNSの運用担当者を設けていないことも多く、SNSで納得のいく成果をあげるのはハードルが高いです。
Webマーケティング会社は、こうした悩みの持つ会社のSNS運用を代行して行い、会社のブランド認知の向上などを目指していきます。
6. メールの配信
資料請求をしてくれた方やユーザー会員に対しメールなどで定期的にコミュニケーションを取り、購入へとつなげるCRM(カスタマーリレーションシップマネージメント)を行います。
専用のメール配信システムで登録者に対してメールマガジンの配信を行ったり、MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入してマーケティング活動を仕組み化したりすることもマーケティング施策の1つとなります。
Webサイトはユーザーに訪問してもらうことが前提の受動的な媒体ですが、メール配信はユーザーに対し能動的に情報を届けることが可能であることが特徴です。
こうした顧客へのメール配信を効率化するためのツールや、MAツールの開発・提供を行っているWebマーケティング企業も多くいます。
7. コンテンツ制作
自社運営しているメディアに掲載するコンテンツの制作を代行することも多くあります。高い専門性を持つWebマーケティング会社がより多くのユーザーに訴求できるような質の高いコンテンツ制作を行います。
コンテンツ制作は地道な道のりですが、長い時間をかけて行なっていくことでじわじわと成果があがってきます。一般企業では人的リソースや時間的リソースが十分に確保できない場合に、Webマーケティング会社に外注して効率化することがあります。
コンテンツ制作はSEO対策とも密接に紐づいており、Webマーケティング会社の腕の見せどころとも言えるでしょう。
今、注目のWEBマーケティング会社11選
それでは、ここから今、注目しておきたいWebマーケティング会社についてご紹介します。
はじめに、今回ご紹介する会社について一覧でまとめておきます。
- 株式会社CINC
- 株式会社ベーシック
- 株式会社PLAN-B
- 株式会社プレイド
- 株式会社GIG
- 株式会社ギャプライズ
- 株式会社イングリウッド
- 株式会社Speee
- 株式会社才流
- 株式会社パンダグラフ
- 株式会社ベイジ
以下から、1社ずつ紹介していきますね。
1. 株式会社CINC
株式会社CINCは2014年に設立され、『そうきたか。CINC』をキャッチコピーに掲げているデータソリューションカンパニーです。
独自に取得している日本語ビックデータをAIや機械学習の力で価値の高い情報に変換し、ソリューションやコンサルティングの提供を実現しています。
具体的なプロダクトとしては「Keywordmap」という、Webマーケティングの調査・分析が誰でも簡単に行えるツールをメインで提供しています。Keywordmapは、競合分析、コンテンツ作成、SEO対策、広告調査など、Webマーケティングで成果を出すために必要な機能を50個以上備えていることが特徴です。
コンサルティングサービスとしては、ビックデータに基づいた環境分析からマーケティング施策の立案や実行、PDCAを回す改善アクションまでを一気通貫でサポートしています。
2021年10月には、東京証券取引所マザーズに上場も果たした注目企業です。
2. 株式会社ベーシック
Webマーケティングの勉強をしている方であれば、一度は見たことがあるであろう「ferret」を運営している会社です。ferretは月間PV数が550万、メルマガ会員は12万人を超える業界屈指のメディアとなっています。
提供しているプロダクトとしては、オールインワン型BtoBマーケティングツール「ferret One」、フォーム作成管理ツール「formrun」の2つがあります。
「ferret One」は、誰でも簡単にWebページの作成や編集ができるCMS機能(コンテンツ・マネジメント・システム)をはじめ、Webマーケティングで成果を出すための機能を多数実装しています。
一方「formrun」は、問い合わせ窓口やアンケートフォームなど、様々なフォームの作成を効率化することができるツールとなっています。
これらのプロダクトを中心に、企業が直面するWebマーケティングのあらゆる問題解決を支援しています。
3. 株式会社PLAN-B
株式会社PLAN-Bは、コンテンツマーケティングを中心に、SEO事業、インターネット広告事業、Webサイト構築事業、インフルエンサーマーケティング事業、ライフスタイル事業など幅広いサービスを展開しています。
SEO支援については、企業のSEO対策を支援するためのプロダクト「SEARCHWRITE(サーチライト)」の提供も行なっています。SEARCHWRITE(サーチライト)を活用することで、SEO成果の可視化・分析・施策立案からタスク管理までを総合的に行うことを可能としています。
最近では、Webマーケティングの知識が学べる「PINTO!」というメディアも人気を集めています。
4. 株式会社プレイド
株式会社プレイドは2020年に東京証券取引所マザーズに上場を果たした、名実ともに急成長中のWebマーケティング会社です。
CX(顧客体験)プラットフォームである「KARTE」を事業の柱とし、多くの企業のWebサイト上での課題解決を果たしています。この「KARTE」は、サイトやアプリの訪問者の行動や感情をリアルタイムに解析し、一人ひとりに合わせたより良い顧客体験を可能にするサービスとなっています。
最近では、三井物産株式会社と共同で新会社を設立したり、株式会社Emotion Techをグループ会社化したりするなど、その勢いはさらに加速し続けています。
5. 株式会社GIG
「テクノロジーとクリエイティブで、セカイをより良くする」をミッションに掲げ、目覚ましい成長を遂げている株式会社GIG。2017年に創業したばかりの会社ですが、リクルートやNTT DATA、JALなどの大手企業との取引実績も多数あります。
株式会社GIGでは、Webマーケティング全般の支援からシステム開発までを幅広く手がけています。自社サービスとしては、リード(見込み客)獲得施策をクラウドで支援する「LeadGrid」や、デジタル人材のスキルシェアサービス「Workship」を展開しています。
ちなみに、スキルシェアサービス「Workship」は、2021年7月には累計登録者が30,000人を突破するなど、その成長ぶりも著しいです。
HPがオシャレすぎて、思わず見入ってしまいますので、ぜひHPにも一度アクセスしてみてください。(笑)
6. 株式会社ギャプライズ
株式会社ギャプライズは、デジタルマーケティング全般の支援を行なっている企業です。
最大の特徴は、イスラエル発の有力スタートアップ企業と強固なアライアンスを組み、ビジネスを展開しているという点です。多くのテクノロジー企業と提携をし、その最先端のソリューションを日本企業へと提案・提供しています。
そのため、WEBマーケティング業界のなかでも独自のポジションを築くことに成功している企業の1つです。
海外製品の代理店としての動きだけではなく、そこから培ったデジタルマーケティングに対する実践的なノウハウ、膨大なデータ、さまざまな手法を検証して獲得した知見を最大活用して、幅広いマーケティング施策の支援を行なっています。
7. 株式会社イングリウッド
「商品を売る最強の集団であり続ける」のが、株式会社イングリウッドです。
17の自社ECサイトの運営を通じて、シューズを中心にしたアイテムを販売。300以上のブランドを展開し、800坪の自社倉庫とコールセンターまでをも所有しています。
株式会社イングリウッドは、この自社ECサイトで培った経験と実績を強みとして持ち、EC業界の販売促進支援には定評があります。
その他、ブランディング、マーケティング、広告運用、顧客育成、AIによるCRMまでフルサポートしている企業です。
8. 株式会社Speee
2007年の創業以来、成長を続けており、2020年には東京証券取引所 JASDAQにも上場している株式会社Speee。
マーケティングインテリジェンス事業(マーケティングDX)を事業の中心に据えながら、その他の領域のサービスも展開しています。
マーケティングインテリジェンス事業では、積極的なプロダクト開発とコンサルティングサービスを行い、顧客のマーケティング施策を成功へと導いています。
今後のデジタルマーケティングを進化させていく、Webマーケティング業界のなかの注目企業の1つです。
9. 株式会社才流
特定の自社プロダクトは持たずに、BtoBのWebマーケティングの支援やコンサルティングを行っているのが株式会社才流(サイル)です。
再現性の高いメソッドに基づき、マーケティング戦略・施策の立案と施策実行のPDCA支援、アドバイザーとして顧客サポートを行なっています。
細かく設計されたフレームワークや考え方はHP(ホームページ)でもその一部が公開されており、その緻密さには驚かされます。
Webマーケティングの勉強にも非常に有益なので、ぜひHPで才流のメソッドを学んでみてください。
10. 株式会社パンダグラフ
Webマーケティングの戦略支援やコンテンツ制作支援、データ分析など多様なサービスを提供する株式会社パンダグラフ。
こちらの株式会社パンダグラフも特定の自社プロダクトの開発は行なっておらず、少数精鋭のメンバーが顧客課題に合わせた形でさまざまなサービスを開発・提供しています。
世の中のニーズに真摯に向き合い、それを形にしていくプロ集団ともいえるのがパンタグラフです。
また、インターン生を中心としたチームが、高校生向け受験応援サイト「受験のミカタ」の運営も行なっていたりします。
11. 株式会社ベイジ
株式会社ベイジは、日本でも数少ないBtoBに特化したWeb制作会社です。
マーケティングとデザインに定評があり、ビジネスの課題を解決するためのデザインを提案することに強みを持っています。
BtoBに特化したWebサイトを制作のほか、マーケティング企画、コンテンツ制作、効果測定や改善まで一貫したサービス提供も行なっています。さらには、業務システムのUX/UIデザインや、SaaSのUI/UXデザインまでをも手掛けるなど、さまざまなニーズに対応しています。
BtoBの勝ちパターンを知り尽くした会社だからこそのサービス力で、多くの企業課題の解決を図っています。
Webマーケティング業界に興味がある方へ
最後に、Webマーケティング業界へチャレンジしてみたいと考えている方へおすすめの転職支援サイトをご紹介します。
転職支援サイトは数知れぬほどありますが、Webマーケティングへの転職を考えているなら、やはりWebマーケティング領域に特化している転職支援サイトがおすすめです。Web業界に精通した担当者が、 理想のキャリアプラン実現に向けて、 きめ細かくサポートしてくれます。
今回はWebマーケティング転職に強いおすすめの転職支援サイトを2社ご紹介します。
Webist
>>https://webist-cri.com/(公式サイトに遷移します)
「Webist(ウェビスト)」は、Web業界・IT業界に強い転職エージェントです。
運営母体が東京証券取引所市場第一部上場の株式会社クリーク・アンド・リバー社ということもあって、知名度の高い転職エージェントの1つです。
設立から約30年の実績や信頼をもとに、大手・有名企業をはじめとする3,000社以上の企業とお取り引きがあるのが最大の特徴です。
未経験者歓迎の募集や、第二新卒の募集も多数あり、これから初めてWebマーケティング業界に転職したいと考えている方はマストで登録しておくといいかなと思います。
\ Webマーケ転職に強い! /
マーキャリNEXT CAREER
>>https://next.mar-cari.jp/(公式サイトに遷移します)
Webマーケティング会社に“営業職”として転職をしたい場合におすすめなのが、「マーキャリNEXT CAREER」です。
コロナ禍やデジタルトランスフォーメーション(DX)などの大きな社会変化に伴い、営業職にも変革が求められています。デジタル化が進み、営業・マーケティング組織がマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスに分業化し、営業職が多様な形で「専門職化」しています。
この専門職化した営業は「デジタルセールス」と呼ばれることもあり、この「デジタルセールス人材」の市場価値はぐんぐん高まっています。
今の市場を見てみると、このデジタルセールスのスキルを身につけた人材が圧倒的に不足しています。 拍車をかけるかのように、成長企業の多くはデジタルセールスへのシフトを進めており、人材不足が深刻な課題となっているのです。
一方で、このトレンドは個人のキャリア形成の視点からすると、そこにキャリアチャンスがあるわけで、早くそのチャンスを掴んだものがよりその恩恵を享受し、自身の市場価値を高めることができるわけです。
そんなデジタルセールス市場での転職をサポートするのがマーキャリNEXT CAREERなんです。とりわけ、20代・30代の営業キャリアの方に多く支持されている転職支援サイトです。
BtoBマーケ支援や派遣事業に数々の実績がある、株式会社エムエム総研が運営しているのも安心できるポイントです。
\ デジタルセールス人材になろう! /
まとめ:Webマーケティング業界の今後の動向
今回の記事では、今勢いのあるWebマーケティング会社を11社まとめて紹介しました。それぞれの会社が提供しているサービスや事業について理解を深めることができたのではないでしょうか。
Webマーケティングの市場は今後も市場規模の拡大が続くと予想されており、これからも目が離せない注目業界の1つです。いくつか具体的な指標とともに見てみましょう。
例えば、Webマーケティングにおいて広告出稿は重要な施策ですが、矢野経済研究所の調査によると、2018年度のインターネット広告における国内市場規模は約1.6兆円を記録し、2023年度には約2.8兆円まで拡大するとの予測がされています。
電通グループの発表した資料では、2020年は広告市場はコロナの影響で減少となったもののデジタル広告だけは唯一プラス推移で、2021年は総広告費の50%を初めて超える見通しとの報告もあります。デジタル広告については、2021年も2桁成長が見込まれています。
出典:電通グループ「世界の広告費成長率予測(2020~2022)」を発表
また、株式会社サイバー・バズの調査では、企業におけるマーケティング投資がさらに加速され、2025年のソーシャルメディアマーケティング市場規模は1兆1,171億円に達し、2020年対比で約2倍になるとの予測もあります。SNS広告や運用支援、アカウントの分析ツールはより存在感を増してくるのではないかと考えられます。
このようにWebマーケティング市場や、それを取り巻く環境は今後も継続的な成長が予想されています。今後もWebマーケティング市場からは目が離せませんね。Webマーケティング業界への転職を考えている人は今がチャンスかもしれません。