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みずき
書いている人
「20代の副業とキャリアを考えるブログ」というコンセプトのもと、情報を発信中。同世代のビジネスパーソンを応援しています。

都内の平凡な大学を卒業し、本業は人事コンサルの会社に勤務しています。社会人4年目の25歳です。

2024年最新:これから身につけるべき能力を解説【逆算思考で考えよう】

なやむ君

人生100年時代とも言われているし、今後どんなスキルを身につけると、自分のキャリアアップや市場価値を高めることに繋がるんだろう・・・

今回はこうした疑問を解決していきます。

ビジネスの世界が急速な発展を遂げるなか、将来への漠然とした不安から何かスキルを身につけたいと考えている人も多いことでしょう。

本記事では、「これからの時代に身につけたいスキル」と「それをどのようにしたら身につけられるか」の2つを徹底的に解説していきます。

特にこれから身につけるべきスキルに関しては、さまざまな角度からアプローチをしているので、これまで持っていなかった考え方が見つけられると思います。

本記事を読んで、自分はどんなスキルを身に付けていけばいいのか、ぜひ考えてみてくださいね。

目次

この先はどんな時代がくるのか

これからの将来を見据えて戦略的にスキルを体得していくためには、そもそもこの先の未来がどうなるのかを考えておく必要があります。

ただVUCA時代(※)では、専門家でさえ的確に将来を予測するのは難しいと言われています。それでもこれまでに色々な機関や学者が発表している予測から、これからの将来に備えて手を打っておくことは大きな意味があるでしょう。

以下から、1つずつ見ていきます。

※「VUCA(ブーカ)」とは、Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字をつなぎ合わせた言葉で、先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態のことを言います。

AIの台頭

まずはAIの台頭です。2013年、英オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授らによって発表された論文『雇用の未来ーコンピューター化によって仕事は失われるのか』は、発表から20年後までに人類の仕事の約50%が人工知能またはロボットによって代替され消滅するとの予測をしました。

2015年に英オックスフォード大学と野村総合研究所が行った共同研究では、これを日本にあてはめた場合、日本人の仕事の49%が消滅する可能性があると推計されています。

英オックスフォード大学と野村総合研究所が行った共同研究の結果概要は下記から見ることができます。
>>日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に

みずき

人工知能やロボットによる代替可能性が低い100種の職業も掲載されていますよ。

また、2020年5月にマッキンゼー・アンド・カンパニーが公表した調査によれば、2030年までに日本国内の業務の27%が自動化され、約1660万人の雇用が機械やロボットに代替される可能性があるという指摘もあります。

しかし、AI技術が進化し続けてもすぐに仕事そのものが消えてしまうわけではありませんし、急に失業率が高まるということはあまり考えられません。

ただ、AI技術の進展によって「人対人」のサービスの付加価値が高まっていきます。さらに「仕事」が変化していくことで、「仕事に求められるスキル」が変化していくのは間違いないでしょう。

人生100年時代

今後は人生100年時代とも言われていますよね。この「人生100年時代」は、世界的なベストセラーにもなった『LIFE SHIFT』の著者であるリンダ・グラットン教授が提唱した言葉です。

リンダ・グラットン教授によれば、「2007年に日本で生まれた子どもの半数が107歳まで生きうる」とまで言われています。

そのために100年間生きることを前提とした、従来とは全く異なるライフプランを立てていくことの必要性が高まってきています。


従来のライフプランは「教育⇒仕事⇒引退」という3つのステージを基本としていました。それぞれ、0~20歳の教育期、20~60歳の仕事期、60~80歳の引退期です。

この3つのステージの生き方を「人生100年時代」でも機能させようとすると、金銭面の問題を解消するためにも、仕事期を引き伸ばすしかありません。実際に日本でも2020年に、70歳までの定年延長が努力義務として閣議決定されました。


しかし、リンダ・グラットン教授は、ただ単純に勤続年数を伸ばすことはあまりに過酷で消耗すると言い、柔軟にステージを組み替えながら自分らしい生き方や働き方を見つけていく「マルチステージの生き方」を提唱しています。

マルチステージを生きる人がより多くなり、決まったレールには乗らず、人と異なることを行っていくという人がどんどん増えていくことでしょう。同世代の人たちがみんな同じようなキャリアを進んでいくということは風化していきます。

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副業や兼業が当たり前に

ここ数年で広がりを見せている副業や兼業ですが、今後はさらに広く浸透していくでしょう。

副業や兼業を行うために広く浸透しているスキルシェアの市場ですが、その市場規模は2030年に最大で1.9兆円にもなるという試算も出ています。(参考:シェアリングエコノミー関連調査結果(2019年)

これからの時代は「組織」から「個人」へとキャリアの主導権がシフトするのは間違いありません。かつては大手企業に入れば会社が将来を約束してくれたかもしれませんが、これからはキャリアを自己責任で築いていくことが当たり前の時代に突入していきます。

優秀な人は1つの仕事に固執せずに副業や兼業をどんどん増やしていく。そして、そうした人は年収もおのずと高まっていくことでしょう。何はともあれ「自分のキャリアは自分でつくる」という自律的なマインドセットが求められてきます。

同時に、必ずしも収入のみを目的とせず、スキルアップや価値観のアップデート、社内外でのネットワーク構築など、自分のキャリアの糧となるあらゆる資源を手に入れるためのアクションも欠かせないものになってきます。

これからの時代に必要なスキル

こうした未来が待ち受けているなか、それでは一体どんなスキルを身につけていくべきなのでしょうか。

まず一概に、「このスキルを身につけておけば安泰」というスキルはほとんどありません。新しいスキルもどんどんと出てくるでしょうし、スキルの価値が常に一定ということも少なくなると考えられるからです。

しかし、これから紹介する3つの切り口からどんなスキルを身につけていくべきなのかのヒントは得ることができます。

今回ご紹介するのは、「①カッツ理論から考える」「②スキル・マトリックスから逆算して考える」「③スキルの未来から考える」の3つです。

①カッツ理論から考える

1つ目は、ビジネススキルの分類方法として有名な「カッツ理論」です。カッツ理論は、1955年にハーバード大学のロバート・カッツ教授によって提唱されたスキル分類に関する理論です。

みずき

半世紀以上も前に提唱された理論ですが、非常に本質を突いた理論で現代でも用いられることも多くあるんですよ。

カッツ理論は下図のように、様々な職種に必要な能力は3種類のスキルがあり、職層の違いによって必要なスキルの比率が変化していくという考え方です。

このカッツ理論に照らして、今の自分に必要なスキルを学んでいくことが1つ目のアプローチになります。

それぞれのスキルについても詳細にみていきましょう。

コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキル(概念化能力)は、知識や情報などを体系的に組み合わせ、複雑な事象を概念化することにより、物事の本質を把握する能力のことを言います。

もう少し噛み砕くと、「ひとつの経験から多くを学び、対応していく能力」「業務を合理的に遂行し、効率的に働くことができる能力」と言えます。

このコンセプチュアルスキルは、トップマネジメント(経営者層)にとって最も必要なスキルとされています。

コンセプチュアルスキルの具体例
  • ロジカルシンキング(論理的思考力)
  • クリティカルシンキング(批判的思考力)
  • ラテラルシンキング(水平的思考力)
  • 多面的視野
  • 知的好奇心
  • 洞察力
  • 俯瞰力
  • 先見性

ヒューマンスキル

ヒューマンスキルは、他者との良好な人間関係を構築し、円滑なコミュニケーションを取るための能力のことを言います。

図からもわかるように、すべてのビジネスパーソンにとって欠かせない重要なスキルです。また、今後のビジネス環境の急速な変化に柔軟に対応していくためにも、ヒューマンスキルの重要性はますます高まってくることでしょう。

ヒューマンスキルの具体例
  • コミュニケーション力
  • プレゼンテーション力
  • ネゴシエーション力
  • リーダーシップ力
  • コーチング力
  • ヒアリング力

テクニカルスキル

テクニカルスキルは、業務を遂行する上で必要となる専門的知識や技術、業務遂行能力などのことを言います。自分の担当業務に必要な知識や技術のことですね。

求められるテクニカルスキルは、職務内容によりさまざまです。事務職の方であれば事務処理能力やPCスキル、経理や会計担当の方であれば経理や財務の知識が該当します。

一般的に、ロワーマネジメント(スタッフ層)に最も求められるスキルとされています。

テクニカルスキルの具体例
  • 定型業務能力
  • パソコン活用能力
  • 語学力
  • データ分析力
  • 情報収集能力
  • マーケティング能力

今の自分のポジションと今後狙っていきたいポジションを吟味し、今後身につけていくスキルを探していきましょう。

②スキル・マトリックスから逆算して考える

2つ目は、「スキル・マトリックス」から逆算して、必要なスキルを考えていくというアプローチです。

スキル・マトリックスとは、企業の取締役や監査役がどの分野の専門性を保有しているのかを一覧表にしたものです。スキルマトリックスは、会社が抱える課題を解決するために、十分な経営機能が備わっているかどうかを判断するための参考資料として活用されています。

スキル・マトリックスの開示例 <ヤマハ発動機株式会社>

スキル・マトリックス

2021年6月からはコーポレートガバナンス・コードが改訂され、今後、上場会社においてスキル・マトリックスの開示が求められるようになりました。

コーン・フェリー・ジャパンが上場会社のスキルマトリックスに関して調査を行い、下記のようなまとめを発表しています。

全体の6割程度が保有するスキル:経営経験、グローバル経験
全体の4割程度が保有するスキル:財務・会計、法務・リスク
全体の3割程度が保有するスキル:サステナビリティ、業界知見
全体の2割程度が保有するスキル:IT・デジタル、営業・マーケ、製造・開発、ガバナンス、人事

やはり、上場企業の経営層ともいうだけあって「経営経験」「グローバル経験」を持った人材が重職に登用される傾向が大きいことがわかります。

逆に、このデータから今後身につけていくべきスキルを逆算することができます。これらのスキルを持っていれば重職につける可能性が確率的には高まっていくということです。

実務を通じてしか得られない経験もありますが、独学でスキルアップを図ることができるものもあります。自分の得意不得意も考慮しながら、戦略的にスキルアップを図るのも効果的でしょう。

スキルアップのためには、世界最大級のオンライン学習サイトUdemyの活用がおすすめです。

③「スキルの未来」から考える

最後の3つ目は、英オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が発表した「スキルの未来」から考えていきます。

前述したようにオズボーン教授は、2013年に「雇用の未来」という論文を発表しましたが、じつは2017年には「スキルの未来」という論文も発表しています。

この論文では120種類のスキル・知識のうち、2030年に需要が高いものを順位付けして紹介しています。同論文で紹介されている最も需要のあるスキル・知識のトップ10は以下の通りです。

  1. 戦略的学習(Learning Strategies)
  2. 心理学(Psychology)
  3. 指導力(Instructing)
  4. 社会的洞察力(Social Perceptiveness)
  5. 社会学・人類学(Sociology and Anthropology)
  6. 教育学(Education and Training)
  7. 協調性(Coordination)
  8. 独創性(Originality)
  9. 発想の豊かさ(Fluency of Ideas)
  10. アクティブラーニング(Active Learning)

傾向として相手を理解するスキルや知識が重要であることが分かります。やはり今後は「人対人」のサービスの付加価値が高まっていくことがわかります。こうした上位にランクインしているスキルを今のうちに習得しておくことも、これから先の未来で自分の価値を高めることにつながってくるでしょう。

また、ランキング1位の「戦略的学習」にも注目しておきたいところです。これは、新しいことを学んだり教えたりするときに、状況に適したトレーニング/指導方法と手順を選んで使うこととされています。つまり、無駄のない最短距離で新しいことを習得する技術とも言えます。

これまでになく変化が激しくなる時代においては、新技術がつぎつぎと生まれ、身につけていかなければいかないことは増えていくはずです。そうした中で、できるだけ少ない労力で必要な知識やスキルを素早く身につけられるかどうかは、個人の能力の差に直結していくことでしょう。

アーリック・ボーザー氏の著書『Learn Better――頭の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』では、学習方法を学ぶことは「究極のサバイバルツール」で、現代においてもっとも重要な能力の一つであり、そしてあらゆるスキルの前提になるものだとされています。

今後を生き抜くためにも、できるだけ早い段階から戦略的学習力を高めていきましょう。

どのようにしてスキルを身につけるべきか

ここまで、これから身につける能力やスキルについて解説してきました。

次は、その能力やスキルをどのように身につけていけばいいのかを紹介していきます。

本業の環境を最大限に活かす

まずは今の自分の本業の仕事を通じて、今回紹介したスキルを少しでも身につけていくことができればベストです。毎日なんとなく仕事をするのではなく、常に自分のスキルを伸ばすための新しいチャレンジの機会がないかどうか、アンテナを張り巡らせておきましょう。ぶっちゃけ本業を通じて、さまざまなスキルや知識を習得できるのが一番コスパがいいです。

とはいえ、やはり本業だけでは習得しにくいスキルや、本業とは直接関係がないようなスキルを身につけたいと考えているなら、自己学習ができるサービスを活用することも視野に入れておきましょう。

グロービス学び放題

これまで紹介した数多くのスキルを体系的に、かつ網羅的に学びたいと考えている方は「日経ビジネススクール オンライン講座」がおすすめです。

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何か自分の専門性を高めたい、尖ったスキルを身につけたい、という方には「Udemy」がおすすめです。Udemyは世界最大級のオンライン学習プラットフォームで、世界中の学びたい人と教えたい人をオンラインでつなぐサービスとなっています。

とくに最近は、AI・データサイエンスなどのIT系の講座に人気集まっています。これから先、自分の市場価値を高められるようなスキルを学びたい方にはうってつけのサービスでしょう。

Udemyは基本的に自分の学びたい動画コンテンツを1つずつ購入することができるのも嬉しいポイントです。(※定額制プランもあります。)

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先人たちの優れた知識や経験を効率的にインプットしたり、最新のビジネス情報やスキルアップに役立つ情報を入手したりするためには“読書”はかなり効果的な手段でしょう。

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ビジネスの基礎的なマインドセットを学ぶために読書を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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ちなみにオンラインでも学べるおすすめの学習サービスについては、以下の記事でより細かくまとめています。

自分のキャリアは自分でつくる時代に

今回は「これからの時代に身につけたいスキル」と「それをどのようにしたら身につけられるか」の2つについて解説しました。

特にこれからの時代に身につけたいスキルに関しては、「①カッツ理論から考える」「②スキル・マトリックスから逆算して考える」「③スキルの未来から考える」の3つの視点から考察をしてみました。

VUCA時代とも言われる時代だからこそ、自分のキャリアは自分で主体的に作ってかないと、あっという間に置いていかれてしまいます。

まずは、今回ご紹介した方法で自分が今後身につけていきたいスキルを見つけ、できることから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。

混沌の時代を勝ち抜いていくための術を身につけていきましょう!

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